タレパンのカス上がり対策

      

タレパン加工をしていると必ずといっていいほど体験するトラブルの1つに【抜きカスあがり】があります。

カス上がりとはパンチとダイによって穴があけられた際の抜きカスが抜け落ちずに

加工面に上がってきてしまう現象で、一般的に大口径や薄板におきやすいと言われています。

カスが上がったまま加工してしまうと、加工面に打跡や傷がつき不良となってしまいます。

また小口径では、ダイに抜きカスが詰まったまま加工を継続してしまうと真空状態となり

抜きカスだけではなくダイが上に押し上げられてしまう現象がおき、材料と干渉してしまい不良に…

最悪の場合は金型の破損原因に、なんてことも😢

      

      

【対策】

・適正なタイミングでの刃先研磨

 刃先が摩耗している状態で加工をするとバリが発生し、金型に引っ掛かり抜け落ちにくくなります。

 製品側にもバリが発生する原因でもあるので、定期的なメンテナンスが必要です。

               

・捨て穴をあける

 小口径の加工にはできませんが、大口径には抜きカス側に捨て穴をあけることで

 真空状態になることを防ぎ下へ抜け落ちやすくすることができます。

 こんなん常識やで、うちでもやってるよー!ていうところ、ありますか❓

      

・塗油量の調整

 金型へのダメージを軽減してくれる油ですが、多すぎるとべた付きでダイにつまったり

 パンチに張り付いて一緒に引き上げられたりすることがあります。

 適正な出量の調整を行うとカス上がりの頻度を減らせる可能性があります。

 また少なすぎても金型の摩耗を早めたり、他のトラブルの原因にもなります。

  

・カスプッシュの定期的な交換

 一見そこまで重要ではなさそうでも、これが摩耗しているとカス上がりの原因の一つになります。

 研磨のタイミングで確認・交換する、など決めておくと忘れづらいです👍

     

・その他

 カスサクション装置の使用・ハイト長さの調整・クリアランスの調整などの対策があります。

 できる対策をしてカス上がり、不良品0を目指したいですね(`・ω・´)!